自然の家周辺の動植物 4月 キビタキ東南アジアから渡って来る夏鳥。広葉樹林に棲む。道具倉庫周辺でよく鳴いている。黄色が目立つ。キブシ春に早く咲く花のひとつ。花がブドウの房のように小さい花が付く。キクザキイチリンソウキクザキイチゲとも言う。花の形が菊に似ていることから名付けられた。キクザキイチリンソウ早春に咲く花の代表。淡青紫色~濃紫~ピンク~白色まで、花の色に変化がある。コブシ田打ち桜とも言われ、花の開花が農作業の指標となっている。花の下に1枚の葉が付く。ナニワズ早春に黄色い花を付けるので、枯れ草色の林内ではよく目立つ。難波津と書くが、由来は諸説ある。オオルリ東南アジアから渡って来る夏鳥。渓流沿の林に棲む。小出川でも見られる。幸せの青い鳥である。ショウジョウ バカマ空想上の生き物「猩々」の赤い顔の色が名前の由来。ここでは、群落が見られる。トラツグミ縞模様が名前の由来。ツグミと一緒に、地上で餌を採っている。ツグミ日本で冬を過ごし、これからシベリア方面へ渡って行く。地上で餌を採っている。ツノハシバミ長く伸びたのは雄花、小さい赤茶色が雌花。実は丸いドングリのようでヘーゼルナッツの味がする。ヤマガラヒマワリの種を食べに来ている。スズメ位の大きさで14cm。ヤマハンノキ長く伸びたのは雄花、小さい楕円形の赤茶色が雌花。秋には小さい松ぼっくりのような実が付く。バッコヤナギヤマネコヤナギとも言う。大ぶりの花はよく目立つ。黄色の花は雄の木、雌の木は淡緑色。エンレイソウ春の早い花の一つ。延齢草と書く。齢が延びる花となるので、春から縁起がいい。ハクセキレイ白と黒のスマートな鳥。地上をよく歩き餌を採っている。建物にも巣を作る。ホオジロ全体が薄茶色で、スズメ位の大きさ。頭部の白と黒が特徴。うんどう広場などの林縁にいる。カラマツつい見過ごしてしまいそうな小さな花である。下向きに咲くのが雄花で、雌花は上を向く。写真は雄花。 5月 ヒトリシズカ吉野山で義経を偲んで舞う静御前にちなんで付いた名前。別に「フタリシズカ」もある。クルマバソウ葉が車状につくことから車葉草。小さな白い花で、群生するのでよくわかる。ミヤマカタバミ三角形っぽい三枚の葉が特徴である。黒森山で見られるが、あまり多くない。モズ灰色の背中と目元の黒い線が特徴である。メスは全体が茶色で目元の黒い線が無い。ムラサキヤシオ若葉色になった林の中で、一際鮮やかに大ぶりの花を付ける。ツツジの仲間である。ニリンソウ花は二輪とは限らず1~4個の場合もある。「フクベラ」と呼ばれる山菜である。オオバキスミレ黄色いスミレである。小出川や冒険ハイクのコース途中で見ることができる。オオバクロモジ小さな花は下を向き、葉は上に向きに広がる。この時期だけの花姿である。チゴユリ茎の先に白色の花が斜め下向きに咲く。稚児百合と書く。秋には黒い実が付く。ツリバナ白い小さな花が長い柄の先に付く。秋には赤い丸い実になり、中から朱色の種が出る。ウグイスご存知の鳥であるが、実はウグイス色ではなく地味な色合いをしている。ウワミズザクラ上溝桜と書く。花は房状に白いのでよく目立つ。実は赤から黒になる。ズミ花はつぼみの時は濃紅色で、開くと白色でリンゴに似た花になる。別名はコリンゴ。酸実と書く。アカゲラキツツキの仲間の代表種である。白黒の模様と、お尻の赤色がよく目立つ。アカハラ胸から脇腹の赤茶色がよく目立つ。地上で餌を採っているが、警戒心が強くすぐに飛んでしまう。エゾハルゼミエゾと付くが北海道以外にも分布する森林性のセミ。全長は役4cm。寿命は約3週間。ハリギリ幹や枝には鋭い刺がある。高さ20~30mになる高木である。若芽は山菜として食べる。ヒガラスズメよりずっと小さい。ヤマガラなどと一緒に一年中見ることができる。頭部の白と黒がよく目立つ。 6月 ブタナ(豚菜)フランスでの俗名「ブタのサラダ」を翻訳したものが名前の由来とされる。外来種。豚菜。ギンラン(銀蘭)白い小さな花を付けるランの仲間である。花の色から名前がついたとされる。ハナイカダ(花筏)葉をいかだに見立てた日本人らしい名付け方である。秋に黒い実が付く。雌雄異株。ハルジオン(春紫菀)北アメリカ原産の外来植物。ヒメジョオンとよく似ているので注意が必要。春紫菀。ホウチャクソウ(宝鐸草)花は白く下向きで先は緑色を帯びる。秋には黒い丸い実が付く。イチヨウラン(一葉蘭)根元に一枚の葉が付くことから一葉蘭。おもに針葉樹林の下に咲くラン科の花である。カンボク(肝木)三つに割れた葉とアジサイのような花が特徴。秋には赤い実を付ける。肝木。コンロンソウ(崑崙草)細長い葉が5~7枚付き、白い花が目立つ。山地の川沿いなどに生育する。コウライテンナンショウ (高麗天南星)茎がマムシの模様に似ているのでマムシグサとも言う。高麗天南星。オオミズアオガ(大水青蛾)街灯などに集まる。朝にはカラスに食べられ羽だけが残っている。大型のガ。大水青蛾。タニウツギ(谷空木)ピンクの花がよく目立つ。田植えの時期に咲くので「田植え花」としても知られる。ズダヤクシュ(喘息薬種)長野県などでは喘息の咳止薬として用いられたのでこの名前に。喘息薬種。 7月 サルナシ別名コクワの花である。実は注意深く探すが、花のときは知らないうちに終わっている。エゾアジサイ(蝦夷紫陽花)蝦夷紫陽花。花の中央は小さい花の集まりで、周辺は飾り花(萼片)である。ハナイカダ春の小さい花が緑色の実を付けた。秋までには黒く熟し食べられるが、おいしくないそうだ。ヒメジョオン(姫女苑)北アメリカ原産。姫女苑と書く。ハルジオンによく似るが、花の色、葉の付き方が違う。カラマツ5月2日の観察会に見た、あの小さかった雌花が松ぼっくりらしくなってきた。クリ雌花を見た人は少ないだろう。材は堅くて腐りにくいので土台や枕木に利用する。クルマユリ(車百合)車百合。他の仲間と違い花の反り返りが強い。車軸状の葉が特徴である。マイヅルソウ小さな白い花が丸く変身した。秋にはガラス玉のように赤く透き通った実になる。ムラサキシキブ(紫式部)秋には美しい紫色の実を付ける。花は意外と地味である。紫式部。ナツグミ(夏茱萸)夏に実が赤く熟すと食べられる。葉の裏面は銀色。他にアキグミもある。夏茱萸と書く。ノリウツギ(糊空木)糊空木。樹液を和紙を漉く際の糊に利用したことによる。アジサイの仲間。オカトラノオ(岡虎の尾)岡虎の尾。くにゃりと曲がった花の穂を虎のに見立てている。特徴のある花である。 8月 ヤマハギ(山萩)紫の花がいっぱい付いているので目立つ。丸い葉が三枚ずつ付いている。山萩。ゲンノショウコ(現の証拠)胃腸薬用に服用するとすぐに薬効が現れることから「現の証拠」。花びらに赤色の脈がある。キアゲハ(黄揚羽)大型の幼虫である。ニンジンやパセリなどのセリ科の植物を食べる。蛹で越冬する。黄揚羽蝶。キンミズヒキ(金水引)実にはかぎ状の棘があり動物や人にくっつく。「ドロボウ」の一種。金水引。クズ(葛)房状に赤紫色の花を付ける蔓(つる)なので 何にでも絡む。 根からくず粉をとる、秋の七草の一つ。葛。ミヤマアカネ(深山茜)翅の茶色い模様が目立つ。オスは秋には赤トンボ(17種類あり)になる。深山茜。ミズヒキ花は上半分が赤で下半分が白いことから紅白の水引に例えられた。ムラサキホウキタケサンゴの形をしている。すみれ色~淡紫色。食用だがほとんど食べない。トノサマバッタ(殿様飛蝗)メスの方が大きく6センチにもなる。体色は緑~褐色まで変異が多い。殿様飛蝗。ツノハシバミ(角榛)果実は角状の突起があり、中に丸いドングリのような実が入っている。角榛。ツルリンドウ(蔓竜胆)ラッパの形をした淡い紫色の花。晩秋には赤紫色の実を付ける。蔓竜胆。ウワミズザクラ(上溝桜)今年は実がよく目立つ。赤から黒になると熟した色。野鳥の餌になる。上溝桜。 9月 ウラギンヒョウモン (裏銀豹紋)羽がヒョウ柄のチョウである。裏側に銀色の部分があるのが名前の由来。裏銀豹紋。アケボノソウ(曙草)花は5弁の星型で、緑と黒の斑点模様がが付く。これを夜明けの星空に見立てた。曙草。ノブドウ(野葡萄)毒々しい色の実なので敬遠されがちである。毒は無いが「渋く、苦い」という。野葡萄。タチギボウシ(立擬宝珠)花の色には濃淡がある。つぼみの形が橋の欄干に付ける擬宝珠に似ている。立擬宝珠。ツリバナ(吊花)長い柄が名前の由来となっている。実が割れて中からオレンジ色の種子が出てくる。吊花。ツユクサ(露草)一日でしぼんでしまう。万葉の歌にも出てきて、古くから日本人に親しまれてきた。露草。 10月 マムシグサ6月その1で花を紹介している。やや暗い林内に生えるため、毒々しい色の実にはドキッとする。マツブサ(松房)落葉するツル性の木である。茎がマツヤニの匂いがして実が房状になるから。松房。マユミ(真弓)鮮やかなピンクの殻からオレンジ色の種が見える。昔この木で弓を作ったことに由来。真弓。ムラサキシキブ(紫式部)紫色の果実を平安時代の女流文学者「紫式部」にたとえたもの。庭木用はコムラサキ。ノコンギク(野紺菊)道端でよく目にする花である。花の色は薄紫から濃いものまである。野紺菊。オヒョウ(於瓢)葉先が3~5つに浅く裂けた独特の形をしている。樹皮でアイヌの着物を作った。於瓢。ヤマナラシ(山鳴)少しの風でも葉が揺れて、葉がぶつかりあってカラカラと音が鳴ることから山鳴。フユノハナワラビ(冬の花蕨)秋に葉を出して冬に胞子を付ける。春には枯れてしまう。シダ植物。冬の花蕨。ハリギリ(針桐)木の上部に線香花火のような形で先に黒く丸い実が付く。小鳥類が好んで食べる。針桐。ハタケシメジ別名クロシメジ。大きいものは傘の直径が10cmくらいになる。歯ざわりが良くおいしい。コブシさらに熟すと殻が裂けて朱色の種子がぶら下がる。実の形が握り拳のように見えるのが名前の由来。コマユミ(小真弓)花は薄緑色で目立たない。実は赤い皮に包まれて成熟すると裂けて橙赤色の種が出てくる。小真弓。 11月 ノリウツギ(糊空木)夏に円錐状の白い花をつける。秋に枯れるがこのまま冬を越す。ツルアジサイに似る。糊空木。オニグルミ(鬼胡桃)枝先の葉が付いていた跡に動物の顔が現れる。サルかな?ヒツジかな?鬼胡桃。ツルアジサイ(蔓紫陽花)つる性でアジサイに似た白い花をつける。花全体の形はノリウツギと違う。蔓紫陽花。ツルウメモドキ(蔓梅擬)花は淡い緑色である。熟すと黄色い殻の中からオレンジの実が出てくる。蔓梅擬。ヤマハンノキ(山榛の木)長く下がっているのは冬を越す雄花である。春には2倍位に伸びて花粉を出す。山榛の木。ヤマナシ(山梨)山に生える梨である。栽培種の原種とされる。実は硬くてまずい。山梨。